異世界居酒屋のぶ 1-4巻
「小説家」サイトにて人気を博している、居酒屋が異世界に繋がってしまいそこで営業する主人公達と中世ヨーロッパ人のような来店客とのやり取り・交流を描いた作品を商業単行本化したシリーズです。
2016年7月現在で4巻まで発刊されています。
「異世界食堂」が実に面白かったのでなろうサイトのこのテのジャンルの他の作品も読んでみたいと思っていたところにこのシリーズを紹介され、読んでみるとこれまた面白い! なろうの異世界料理モノにハズレはないのではないかと思わされるぐらい楽しませてくれました。
料理描写がやはりキモなわけですがこれがイイです……和食中心ですが段々と洋食や中華も出てきて、それがこの異世界の住人たちが実に美味そうに食べて、読んでるこちらまで食欲がそそられる、まさに「飯テロ」な仕上がりになっており。天ぷらやうなぎ、唐揚げ等々、もう、食べたくなってしまいますね。
ただ惜しむらくは、筆者がアルコールがダメな人間なので酒との相性とかを描写されても雰囲気でしか楽しめないところです……残念。
そして登場キャラたちが織り成す人情話も多々描かれていくわけですが、これがまたいい味出してます。特に4巻最後の「遠い海から来た男」のエピソードが実に沁み入るものが……「これだよ、これなんだよな……」のセリフが本当に胸にきましたね。本当に良かった。
イラストのくるりさんの絵柄もパッと目を引く可愛らしさで印象に残りますね。特にヒロインの笑顔がステキです。
コミカライズも2作展開されてそちらも人気を博しているようですし、なろう出身タイトルとして商業化に成功しつつあるようです。
今後も作者の蝉川夏哉さんの紡ぐ物語、そして料理描写が読めると嬉しいですね、オススメのシリーズです。