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”文学少女”と飢え渇く幽霊

 

 ライトノベル界の中で評判になっているシリーズということで手にとってみた、その第2巻。
文学少女”を自称する、物語を文字通り食べてしまう少女(?)と、数年前の出来事で心に傷を負い、今はただ平凡な日々を過ごすことを願う少年とが、文学作品をモチーフにした事件に巻き込まれそれを解決(?)に導く姿を描いていきます。

 第二作となる今作では英国文学の名作「嵐が丘」をモチーフに、前作同様、いや前作以上にシビアでシリアスな展開を見せ、後半の真相が明らかになっていくにつれそのエグさに驚かされました。

 

 前作のときのようなそれなりに爽やかな読後感も得られませんでしたし、文章力の確かさと”文学少女”のキャラの動かし方には作者の実力を認めるものの、この巻全体の印象はそんなに良いものはありませんでした。もう少し付き合って見るつもりですが、完結までは読まないことになりそうです。