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異世界食堂 2巻

 

「小説家になろう」サイトにて連載されている異世界×料理モノを商業文庫化したシリーズの第2作。

 筆者は書店で偶然手にとった1巻の魅力にドハマリしてなろうサイト掲載分も全読するぐらい愛好するようになってしまった人間ですので、この巻も発売と同時に即購入したのでした。

前巻の拙レビューはこちら↓ 

dragonmuga0093.hatenablog.com

 今巻から本格的にウェイトレスとなるキャラが加わり、物語世界が更に広がっていきました。食堂スタッフだけで構成するエピソードも作れるようになりましたからね。

 相変わらずの巧み過ぎる料理描写には、飯テロと呼ばれるのも頷けるレベルでほんとに美味そうです。とん汁のエピソードを読んだあとは実際、どうしても食べたくなりとんかつ屋に行って定食とともに注文してしまいました、はい。

 異世界から扉を通って来店するファンタジーな客達の、それまでに出会ったことのない美味に驚きと喜びが入り交じる情景もまた、この作品の醍醐味ですね。今巻ではフェアリーたちの喜びの舞が印象的でした。

 

 ただ、大変面白く美味そうなのは確かなのですが、1巻に比べると若干、気になる部分がありました。「小説家になろう」サイトにて掲載されている原作に比べ、推敲されたのか各所に追加された文章・描写があるのですがそれが蛇足ではないかと感じる部分が正直、何箇所もありました。編集担当との協議でそうなったのかも知れませんが、個人的にはオリジナルままで良かったのではないかなあと思えてなりませんでしたね。その労力は文庫限定特別編を増やすなどに当てて欲しくあります。

 

 2巻が発売になった後、しばらく掲載がSTOPして心配でしたがようやく復活してくれて一安心でした。文庫版の方も3巻が出てくれると嬉しいです、特に個人的に大変気に入っているエピソードが載るはずですので楽しみなのですが、出来ればオリジナルに近いまま出してもらいたいですね、その方が作者の犬塚惇平さんの負担も軽いはずですし。