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りゅうおうのおしごと! 3巻

 

りゅうおうのおしごと! 3 (GA文庫)

りゅうおうのおしごと! 3 (GA文庫)

 

 将棋を題材にした白鳥士郎さんのシリーズ第3作。

 今巻は白鳥さんが一番描きたかったことをテーマにすると2巻後書きで触れていましたので、結構な期待をして読み進めていたのですが……なるほど、このシビアな状況に心折れそうになりながらも必死に立ち向かっていく展開、そして結末。

 将棋の奨励会・研修会の年齢制限のことは学生だった30年近く前、将棋新聞とか買ってたりして将棋に興味持っていたので多少聞き及んでいましたが、やはり凄いドラマが数々あるのでしょうね……それを小説として描きたかった、読者に伝えたかったという心情はとても伝わってきました。

 

 主人公にも最強の存在との対戦へ向けての道筋が着々と描かれていて次巻以降の激突に期待させる展開もありましたが、やはり今巻は「清滝桂香」というキャラの物語に尽きるのではないでしょうか。

 挿絵の構図の取り方がいいな、とか、その他にも感じたことはあったのですけどね。

 

 でも漫画「3月のライオン」もそうですが、棋士を深く描く作品はとても面白いのですが、その勝負の世界としてのシビアさもまた心に響いてくるものがありますね……