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ソードアート・オンライン 1-17巻

 

 

 

  間違いなくライトノベル界の新たな潮流を作り上げた、川原礫さんによる大人気シリーズ。

 新作MMORPGに発売直後に参加した一万人余りのプレイヤーがその世界、ソードアート・オンラインから狂気の製作者により脱出不可能状態にされ、ゲームをクリアすることでのみ生還出来る環境に閉じ込められた主人公たちの戦いを描いておりまして。

 

 いや、発売してからの評判を聞き及んで読み始めたのですが(WEB版は未読)、確かにその世界で生き延びるために戦う主人公や周囲のキャラたちの繰り広げる物語は引き込まれるものがあり、慌てて最新刊までまとめ買いすることとなりました。

 MMORPGは一度もプレイしたことはないので感覚的にはピンと来ない部分もありましたが、RPG自体は当然プレイしてきてますので、なんとなくの理解で十分でしたね。

 脱出後も様々な冒険をすることになる主人公ですが、特に銃撃戦がメインの世界、ガンゲイルオンラインを舞台にした5~6巻は楽しめました。ヒロイン役のシノンというキャラ性がよく描かれていて魅力を感じましたね。

 ただ9巻以降の展開は進むのが遅く、特に主人公の危機にも関わらず描写が全体に過剰で読みづらい上に進まないという印象が強まり、作品自体への愛着はトーンダウンしてしまいました。

 主人公を強くしすぎた分、色々と工夫をしているのだとは思いますが……ようやく最新17巻でカタルシスが得られるかと思いきや、ああいうトコロで18巻に引っ張るのはどうかと。

 

 著名ライターがその世界を使ってまた別の作品を描いたりで、ライトノベル史に残る作品であることは間違いないですが、今連載中のシリーズに関しては正直、早く終わってもらいたいかな、と思っております。